2022.05.19

新商品開発のストーリー

聖隷福祉事業団・管理栄養士チーム様と共に、糖質やカロリーを気にする方のために新しい商品を開発しました。

体重や生活習慣病が気になり大好きなお菓子を控えている方へ、感謝の気持ちを伝える贈り物として気遣う想いが届く、そんなお菓子が創れないだろうか。とのお話からこの商品の開発が始まりました。

今年度「浜松ウエルネス大賞(市民健幸部門)」を受賞した聖隷福祉事業団 保健事業部の管理栄養士が監修を担当、素材の持つ美味しさはなるべく変えず、優しく糖質を減らすことでどの商品も80キロカロリー前後に設定しました。
80キロカロリーとは、栄養摂取(カロリー計算)の際に広く用いられている「四群点数法」における「1単位」=「1点」=「80Kcal」とのことで、この数値を取り入れることによりわかりやすく手に取っていただけるのでは。と考え、まずは80という数字をターゲットに試作が始まります。
通常180キロカロリーほどある、おはぎを80キロカロリー?? 砂糖減らす?? どら焼きは無理だろう・・。
このような様々なハードルがあるなか管理栄養士チームと知恵を出し合い、低カロリーな食物を代替えしてみることや、どのくらいの重さで何カロリーになるのか、また砂糖をギリギリまで減らしてみるなど、数字を気にしながら試作を進めました。

試作の都度にカロリー計算をして頂き、「あんこはもう2g減らす」「砂糖はもう3%増で大丈夫」などのやりとりを繰り返し4種のお菓子が誕生しました。

 

まずはおはぎ。餅米は高カロリーですので代替えとして(こんにゃく米)を使うことにより大幅にカロリーを減らすことができました。あんこも少し甘みを抑えた白餡にして、その代わり存在感が出るよう深入りのきな粉と白胡麻を加えました。こんにゃく米など家庭でも使ったことがなかったので、どのように扱えば良いのかわからず色々と試した末、餅米とは別に炊き、もち米を蒸している途中に混合するようにしたところ違和感なくおはぎに仕上がりました。

 

 

どら焼きは膨らむからでしょうか、思っていたよりグラム当たりのカロリーが少なく使えそう、ということで当店で通常販売している生地を使うことにしました。あんは管理栄養士さんおすすめ素材、スーパーフードと言われる(モリンガ)を入れてみました。(モリンガ)名前も聞いたことがない食材だったのですが、抹茶にも似た風味がありどら焼き生地になかなか合ってくれます。このモリンガ、試作段階では輸入品をAmazonで取り寄せたのですが、なんと地元で生産している方がいらっしゃるとの情報でさっそくコンタクトを取ってみることに。人の繋がりから、オキメモ・川合敏孝さんを紹介して頂きました。種を植えてから4ヶ月で2メートルになるという驚きの話や、世界三大美女といわれるクレオパトラが、モリンガのオイルを肌に塗ったり、モリンガのお茶を飲んで美貌を維持したという伝説の話を聞いて益々興味が湧きました。 商品化に向けて試作を繰り返しましたが、やはり通常の大きさでは80キロカロリーをオーバーしてしまう。半分ならOK。とはいえ半分のどら焼きは色気がないのでいっその事小さくしようという事で2口サイズのどら焼きにしました。あんには川合敏孝さん栽培のモリンガを大量に入れてカロリー減としています。
このモリンガ、ギャバは発芽玄米の約20倍、ポリフェノールは赤ワインの約8倍、食物繊維はゴボウの4倍ともいわれ、その栄養価は食用植物の中でも最も高いと言われているほどだそうで、これを機に試してみては如何でしょうか。

 

 

もう1種は浜名湖のりを使ったお菓子です。
カロリーが低く栄養価が高い、お餅に混ぜて不自然ではないもの、見た目が綺麗なものをポイントに素材を探していると
(あおさ)が候補に上がりました。
浜松にはせっかく浜名湖があるのだから、浜名湖産のものを使おうという事で、浜松商工会議所から浜名漁業組合を
ご紹介頂き、訪ねることに。それまで、青のり、あおさは同じものだと思っていたのですが違うものだというお話を聞かせて頂きました。浜名湖には全国に誇れるヒトエグサという青海苔の元となる海藻を初夏まで水揚げしているとのことで
製造現場(大幸丸水産)を見学させて頂きました。 生産者である足立研悟さんから浜名湖から上がったばかりのヒトエグサを見せて頂き、色々と話を聞くうちに菓子に使うより先に自分が食べたくなるくらい、丁寧に扱われ、鮮度を大切に生産している青のりでした。その浜名湖のりを使い大福作りを開始。
餅に浜名湖のりを混ぜることにより、みずみずしい緑色の餅生地になりました。カロリーも控えめ。
中のあんこには、しゅまり小豆の粒あんと、白小豆をベースに京白味噌と白胡麻を加えたあんの2種類を用意。
どちらも微調整で80キロカロリー付近の数字となりました。
浜名湖のりには、食物繊維やミネラルが豊富とのことで健康志向の大福となりました。

今後も新たな商品を管理栄養士チームと共に開発致して行きます。

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